鑑賞日記 ヴェルディ レクイエム オーケストラ・ノインテ 芦屋混声合唱団 🎻
ヴェルディ作のレクイエム、葬儀に直接使われた曲ではないそうですが、ある人の1周忌に初演されました(のはず。。。)
それは今から143年前の5月、ミラノで、だったそうです
140年前くらいの日本といえば、ガス供給が始まってないにもかかわらず、ガス燈が設置され始めていたというから不思議です
東京だと湯島天神で、大阪だと造幣局(写真は大阪 造幣局 構内のガス燈 と 東京湯島天神で輝くガス燈)で、その頃のガス燈現物を確認することができます
ネットで調べてみますと、どうも大阪造幣局のガス燈は当時構内で石炭から作ったガスでともしていたらしいです
日本で石炭ガス燈で新たな技術、文化の灯りが点り始めたころ、イタリヤで某さんが逝去され、葬儀も盛大だったことでしょうが、1周忌に壮大な追悼なのか鎮めの祈りなのか、あらためての送りなのが、1時間半近くにもわたる曲が聴く人と時間や思いをわかちあったことに思いをはせた次第です
この曲の初演、発表というものは
演奏会という形をとっていたのでしょうが
1周忌を音楽でミサ進めんとしたとすると
曲の並びは、日本の神事や仏事の進行にも通ずる宗教的な規則、意味にそったものだったのでしょうか?
魂を鎮めたり、神に思いが伝わるようになのか、大きな音を天に向かって響かせたり、工夫がちりばめられた楽曲を1周忌までの間に準備していったのかも知れません
日頃、クラシックに親しんでいない身には85分休憩なし、という作品はかなりの大曲で手強いです
お世話になっている知人のかたが合唱で参加されると昨年うかがいまして、それでは、と少しの予習を経て臨んだ演奏会でした
予習としては、
オーケストラの総譜は買えなかったので、コーラスの総譜を求めまして、飛ばし読み。。。
そして、ジュゼッペパターネさんとライプツィヒの楽団と合唱団の音源を入手し、時々聴いてみました
まず、この演奏会の驚きは、入場無料!
え、なんで?
アマチュアまたはセミプロの楽団、合唱団ではありましょうが、会場は音響心地よく感じられる尼崎アルカイックホール(写真はアルカイックホールの外、川の風景)、独唱重唱の方々はその技際立つプロの方々でしょう
入場無料で会場に入らせていただいたことにまず感謝して、オーケストラと合唱団の演奏を聴いてみて、その迫力に驚かされました
レコード(CD?)と生演奏はやはり違います
見せ場、聞かせ場、予習で音だけを聞いていたときにはわからなかったことを視覚で確認できたのでした
長い曲、オーケストラもコーラスも独唱も重唱も、と、それぞれのパートに活躍の場と少しの休憩が用意されていて、聴く側も身を任せやすい流れだったことが見ていてわかりました
とは言え、このとても大変な演奏を作り上げられたご苦労が伝わってきます
オーケストラ・ノインテ、芦屋混声合唱団、客演、賛助の皆様、スゴイ! 敬意を表します
パートごとに、感想をのべたくなりますが、
記憶力も表現力もおいつきませんので
いくつか思い出せる点を。。。
合唱団の皆様、ステージの椅子を数えますと140脚を超えているように見えました
混声4部、曲のなかで、さらに複雑に分かれる(合計8部くらい?)
合唱は、派手な箇所はもちろん押し出してくる感じが好きではありますが、対位で掛け合うところが生で聴くと右左の耳が忙がしくこきつかわれて、よい です
コーラスの見事な対位(この日のコーラスの皆様、もちろん見事です)で始まる部分、
ここにオーケストラが対位でからんでくるとおもいきや、バロックじゃぁないよと楽器はちょっと変わった感じの当てかたをしてくる、このへんも楽しめましたknasadaごときが感心するべきところではない??)
パートで印象に残ったところを少しだけあげますと、
メゾソプラノ独唱: 存じ上げておりませんでしたが、抑えて歌われるお声がよく通って耳に飛び込んでくるのに驚きました
楽器とのコラボもお互いを生かしあうように聞こえて不思議な感じを味わえました
ファゴット:木管隊の方々の活躍場面は多いのですが、特にファゴットの役割重く、メゾソプラノの方とのからみもとても楽しく拝聴しました
ピッコロ:この楽器も重要なところに度々登場で、フルートからお一人のもちかえ(見間違いでなければ)、決めの場面がかっこよかったです
トランペット:しばらく吹かないあとにファンファーレを控えめの音量で吹かねばならないのがご苦労がうかがえます
そういう曲だからしかたないんですかねぇ。。。濡れタオルとか唇まわりをラクに保つ手が何かあるといいなと余計なことを心配してしまいました
また、トランペット別動隊が舞台裏におられたのに気付かず、途中、トランペットのパート、不思議に感じてましたが、最後のコールで出てこられて、ああそういうことか、と。。。予習不足でした
第2バイオリンだけで、静かに奏でられる部分も、音源聴いただけでは気付いてなかったのですが、目で見て初めて知りました
チェロ数本のパートがやさしさ静かさの中に流れを崩しそうな不安さを取り混ぜてくるのが魅力的で、予習教材の中をいろいろ探したのですが、まだみつけられていません
そのうちにみつけられると思います
会場でいただいた立派なパンフレットによりますと、オーケストラ・ノインテの次回定期公演は、来年2月 豊中で、芦屋混声合唱団の公演はクリスマスオラトリオ、だそうです
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